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「初春の長閑な空気を無遠慮に振動させて」

Page Type Example
Example ID a1329
Author 夏目漱石
Piece 「吾輩は猫である」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 257

Text

すると突然黒のうちの神さんが大きな声を張り揚げて『おや棚へ上げて置いた鮭がない。大変だ。またあの黒の畜生が取ったんだよ。ほんとに憎らしい猫だっちゃありゃあしない。今に帰って来たら、どうするか見ていやがれ』と怒鳴る。初春の長閑な空気を無遠慮に震動させて、枝を鳴らさぬ君が御代を大に俗了してしまう。

Context Focus Standard Context
初春の長閑な空気を無遠慮に振動させて (無遠慮な大声を張り上げて)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 振動する > 声を上げる 振動する>叫ぶ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
過大誇張 (auxesis) 大きな声で怒鳴ることを大袈裟に表現する。
人物描写 (description of a character) かみさんの粗暴な性格を表す。