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「生島はだんだんもつれて来る頭を振るようにして」

Page Type Example
Example ID a1303
Author 梶井基次郎
Piece 「ある崖上の感情」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 100

Text

生島はだんだんもつれて来るを振るようにして電燈を点し、寝床を延べにかかった。

Context Focus Standard Context
だんだんもつれて来る (思考) を振る

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 思考 考え=頭部

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
兼用法・異義兼用 (syllepsis) 修飾部には思考の文脈、述部には身体行為の文脈を配することで、「頭」を二重の意味で使っている。
人物描写 (description of a character) 混乱した思考を振り切ろうとする様子を描写する。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 互いに絡まり合ってもつれる糸のように頭の中で思考が混乱しつつあったということがきっかけとなって、その混乱=もつれを解消するために頭を振り動かした行為上の因果関係が表現されている。