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「どこかその経過に興味でもあるやうな観察的な眼」

Page Type Example
Example ID a1162
Author 芥川龍之介
Piece 「枯野抄」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 302

Text

現にかうして口をしめしてゐる自分にしても、三四日前までは、師匠に辞世の句がないのを気にかけてゐた。それから昨日は、師匠の発句を滅後に一集する計画を立ててゐた。最後に今日は、たつた今まで、刻々臨終に近づいて行く師匠を、どこかその経過に興味でもあるやうな、観察的な眼で眺めてゐた。

Context Focus Standard Context
どこかその経過に興味でもある () やうな、観察的な眼

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 どこか ような ここ(ここ)
2 A ような C 様-類似-連体形
3 B 的[な] C =-的(てき)
4 B [的]な C だ-断定・指定-連体形

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 経過観察をするときの心理を例示することで、師匠の死を悼んだり悲しんだりするのではなく、師匠が死にゆく様を客観的な視点で見続けている己の冷淡さを表現する。