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「英雄のような気取った様子でアバヨと外へ出て行く」

Page Type Example
Example ID a1133
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 82

Text

先生が紙をくばる。くばり終ると私は特に跫音(あしおと)高く道化た笑いを浮べて白紙の答案をだす。みんな笑う。私は英雄のような気取った様子でアバヨと外へ出て行くが、私の胸は切なさで破れないのが不思議であった。

Context Focus Standard Context
英雄 (私)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 英雄 = 我=超人

Grammar

Construction AのようなB-C
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ような B 様-類似-連体形
3 B - C 統語関係

Pragmatics

Category Effect
対照法・対照 (antithesis) 答案用紙が配られると同時に白紙の答案を提出するという道化た行為を英雄として表象することで、道化と英雄という対比が生じ、滑稽感を生み出す。
過大誇張 (auxesis) 答案用紙が配られると同時に白紙の答案を提出するという道化た行為を英雄として表象することで、道化と英雄という対比が生じ、その落差によって滑稽感が生み出される。
皮肉・反語・アイロニー (irony) 道化た行為を英雄として表象することで、道化と英雄という対比が生じ、英雄とはほど遠い「私」の滑稽さが強調される。