目次

「有(あら)ゆる翼を拡げきって」

Page Type Example
Example ID a1090
Author 坂口安吾
Piece 「FARCEに就て」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 56-57

Text

知り得ると知り得ないとを問わず、人間能力の可能の世界に於て、およそ有(あら)ゆる翼を拡げきって空騒ぎをやらかしてやろうという、人間それ自身の儚(はか)なさのように、これもまた儚ない代物には違いないが、しかりといえども、人間それ自身が現実である限りは、決して現実から羽目を外していないところの、このトンチンカンの頂天がファルスである。

Context Focus Standard Context
翼を 拡げきって (拡げて)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イディオム・慣用表現 (idiom) 「想像の翼を広げる」のような慣用的な比喩にもとづいて、これを拡張している。
含意法 (implication) 「-きる」という接辞の派生によって、想像の限界点に至ることが暗示される。