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「別人を装うても訝(あや)しまれぬくらい異っていた」

Page Type Example
Example ID a1065
Author 谷崎潤一郎
Piece 「秘密」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 54

Text

思わず嘲(あざけ)るような瞳を挙げて、二階を仰ぎ視(み)ると、むしろ空惚(そらとぼ)けて別人を装うもののごとく、女はにこりともせずに私の姿を眺めていたが、別人を装うても訝(あや)しまれぬくらい、その容貌は夜の感じと異っていた。

Context Focus Standard Context
別人を装う (その容貌は…異なっていた)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 別人 = 女=他人

Grammar

Construction AくらいB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A くらい B くらい-比較の基準

Pragmatics

Category Effect
評価 (evaluation) 女の夜の艶めかしさが日中では失われており、発話者の主観的にはまったくの別人であることが表現される。
イメジャリー・イメージ (imagery) 女の夜の艶めかしさが日中では失われており、発話者の主観的にはまったくの別人であることが、別人を装うて自分を欺いているのではないかという仮定により表現する。