目次

「この朔北の野人は、生活の方法を二つしか心得てゐない」

Page Type Example
Example ID a0903
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 61

Text

五位は赤くなつて、吃りながら、又、前の答を繰返した。一同が今度も、笑つたのは、云ふまでもない。それが云はせたさに、わざわざ念を押した当の利仁に至つては、前よりも一層可笑しさうに広い肩をゆすつて、哄笑した。この朔北の野人は、生活の方法を二つしか心得てゐない。一つは酒を飲む事で、他の一つは笑ふ事である。

Context Focus Standard Context
この 朔北の野人 五位 は、生活の方法を二つしか心得てゐない

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 野人 > 貴紳>彼

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
誇張法 (hyperbole) 位の高い官職にある利仁をあえて「野人」と呼び、豪快かつ粗野な性格を際立たせる。
イメジャリー・イメージ (imagery) 位の高い官職にある利仁に対し、野人の典型的な特徴である豪快・粗野なイメージを付与する。
人物描写 (description of a character) 野人の豪快・粗野なイメージを通じて利仁の人となりを描いている。
対照法・対照 (antithesis) 利仁の位の高さと野人の豪快・粗野なイメージとの間に落差が感じられる。
評価 (evaluation) 野人の豪快・粗野なイメージを付与することで、位の高い官職にある利仁の評価を貶めている。