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「それでも屏風の画を描きたいと云ふその木石のやうな心もち」

Page Type Example
Example ID a0706
Author 芥川龍之介
Piece 「地獄変」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 143

Text

それからあの良秀が、目前で娘を焼き殺されながら、それでも屏風の画を描きたいと云ふその木石のやうな心もちが、やはり何かとあげつらはれたやうでございます。

Context Focus Standard Context
木石 心もち

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction AのようなBがC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ような B 様-類似-連体形
3 B C が-主語

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 心が存在しない無機物になぞらえることで、目の前で人が焼けていても心を動かさずに自分の描画を止めることがない良秀に冷酷さを感じさせる。
人物描写 (description of a character) 娘を焼き殺されるという凄惨な事態を目の前にしても動じることのない良秀の冷酷で無感情な様を描いている。
イメジャリー・イメージ (imagery) 心境(の動じぬこと)を物体に喩えることで、無感情・冷徹さを象徴的かつ具象的に表す。