目次

「大難に臨んでいささかの興奮の色も無い」

Page Type Example
Example ID a0404
Author 中島敦
Piece 「弟子」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 72

Text

子路は思わず顔を赧(あか)らめた。己の内なる小人を指摘された心地である。窮するも命なることを知り、大難に臨んでいささかの興奮のも無い孔子の容(すがた)を見ては、大勇なる哉(かな)と嘆ぜざるを得ない。かつての自分の誇(ほこり)であった・白刃(はくじん)前(まえ)に接(まじ)わるも目まじろがざる底(てい)の勇が、何と惨(みじ)めにちっぽけなことかと思うのである。

Context Focus Standard Context
(様子)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 様子 在り方=色

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 興奮している様子が、あたかも顔の(物理的な)色が変化したかのように描かれている。
誇張法 (hyperbole) 興奮している様子が色の変化として誇張して描かれている。