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「鏡の中にある内供の顔は、鏡の外にある内供の顔を見て」

Page Type Example
Example ID a0318
Author 芥川龍之介
Piece 「鼻」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 43

Text

こうなれば、もう誰も哂(わら)うものはないにちがいない。――鏡の中にある内供の顔は、鏡の外にある内供の顔を見て、満足そうに眼をしばたたいた。

Context Focus Standard Context
鏡の中にある内供の顔は、鏡の外にある内供の顔を 見て (映して)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 人間 人間=鏡
2 見る ←→ 映る 見る<-->映える

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
描写 (description) 本来は一体の存在である「内供」とその鏡像を、第三者的な視座から対等な客体として描写している。
擬人法 (personification) 単なる光の反射に過ぎないはずの鏡像が、「内供の顔を見る」主体であるという印象を与える。