ex:a2116

「自分の不活溌のどこかにそんな匂いを嗅いだ」

以前のリビジョンの文書です


lv3-「自分の不活溌のどこかにそんな匂いを嗅いだ」

Example ID a2116
Category 隠喩・メタファー (metaphor)
Text

「自分はぼんやりしてしまっていた。その不活溌な状態は平常経験するそれ以上にどこか変なところのある状態だった。花が枯れて水が腐ってしまっている花瓶(かびん)が不愉快で堪(たま)らなくなっていても始末するのが億劫で手の出ないときがある。見るたびに不愉快が増して行ってもその不愉快がどうしても始末しようという気持に転じて行かないときがある。それは億劫というよりもなにかに魅せられている気持である。自分は自分の不活溌のどこかにそんな匂いを嗅いだ。」(梶井基次郎「泥濘」: 209)

Context Focus Standard Context
自分の不活溌のどこかに 匂いを嗅いだ (気配を感じた)
  • 腐った花瓶の水を始末するのが億劫な様によって、現在の不活発な心理状態を表している。
Conceptual Mappings
Figurative Construction
Construction
Functional Type
Rhetorical Effects
最終更新: 2019/08/01 14:40 (外部編集)