ex:a0727

「それが『ろおれんぞ』と睦じうするさまは、『ればのん』山の檜に、葡萄かづらが纏ひついて、花咲いたやうであつた」

以前のリビジョンの文書です


lv1-「それが『ろおれんぞ』と睦じうするさまは、『ればのん』山の檜に、葡萄かづらが纏ひついて、花咲いたやうであつた」

Example ID a0727
Category 直喩・シミリ (simile)
Text

「『ろおれんぞ』は、顔かたちが玉のやうに清らかであつたに、声ざまも女のやうに優しかつたれば、一しほ人々のあはれみを惹いたのでござらう。中でもこの国の『いるまん』に『しめおん』と申したは、『ろおれんぞ』を弟のやうにもてなし、『えけれしや』の出入りにも、必仲よう手を組み合せて居つた。この『しめおん』は、元さる大名に仕へた、槍一すぢの家がらなものぢや。(……)それが『ろおれんぞ』と睦じうするさまは、とんと鳩になづむ荒鷲のやうであつたとも申さうか。或は『ればのん』山の檜に、葡萄かづらが纏ひついて、花咲いたやうであつたとも申さうず。」(芥川龍之介「奉教人の死」: 191)

Context Focus Standard Context
「ればのん」山の檜 しめおん
葡萄かづら ろおれんぞ
纏ひついて、花咲いた 睦じうする
Conceptual Mappings
Source Relation Target Pattern
ひのき = 行為
かずら = 行為
まといつく = 親しい 行為
Figurative Constructions
Construction 隠喩性構文
Structure やう
Function Source() = Target() ← Ground()
Rhetorical Effects
最終更新: 2019/08/01 14:35 (外部編集)